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「体の痛みと、うつの深い関係 “痛みの解放”が心を救う理由」

  • 執筆者の写真: 良 小西
    良 小西
  • 4月6日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月9日

「その痛み、“心のせい”じゃありません」


体の痛みと、心の痛みがつながっている本当の理由


「どこも悪くないって言われたけど、体がつらい」


「痛くて動けない日がある。でも“気のせい”って言われる」

「体が重くて、心まで重くなる気がする」


そう感じたことはありませんか?


実はそれ、“気のせい”ではありません。

そして、うつや不安、慢性疲労といった心の不調の多くが、「体の痛み」と強く関係していることが、今では医学的にも明らかになっています。



🧠「うつ」と「痛み」は、なぜセットで現れるのか?

脳の中には、“痛み”を感じる場所と、“感情”を感じる場所があります。

そして驚くことに、その領域はほぼ重なっているのです。


✔ 前帯状皮質

✔ 島皮質

✔ 扁桃体


これらは「身体的な痛み」と「悲しみ・不安・孤独」などの感情の両方を処理する領域。

つまり、痛みは脳にとって“感情のストレス”として処理される体験なのです。





🔁「痛みとうつのスパイラル」が始まると…


痛みを感じる

動きたくない/寝つけない/疲れが取れない

気分が落ち込む・イライラする・人と会いたくなくなる

ストレスで痛みが悪化する

さらに動かなくなる・眠れない

気力が低下する・自己否定感が増す

そしてまた、痛みが増す。



この「うつと痛みの悪循環」を、脳科学では「痛みの記憶エラー」と呼ぶこともあります。つまり──本来はもう回復しているはずの痛みが、“記憶”として脳に残り続けるのです。



あなたが感じているその痛み、それは脳と脊髄が“誤って痛みを出し続けている”状態かもしれません。



🧠【医学的補足】痛みは“脳でつくられている”

私たちが「痛み」として感じているのは、実は“体”そのものではなく、脳が受け取って解釈した信号です。


脳に送られる痛みの信号(侵害受容信号)は、以下のルートを通っています


① 末梢神経(皮膚や筋肉など)

② 脊髄後角(痛みのフィルター)

③ 視床・大脳皮質(痛みの認知・感情付け)


この経路のどこかで“エラー”が起こると、実際には損傷がないのに、痛みが続くのです。




🔁「痛みの誤作動」が起きるメカニズム


✅ 1. 中枢性感作(central sensitization)

脊髄や脳の痛み回路が過敏になり、本来痛くない刺激にも「痛い」と反応してしまう状態。


たとえば:

  • 衣服がこすれるだけで痛い

  • マッサージが逆につらい

  • 天気や気圧で体が痛む


慢性痛患者の多くで、この状態が確認されています。

【文献】Woolf CJ. Central sensitization: implications for the diagnosis and treatment of pain. Pain. 2011.

✅ 2. 痛みの記憶(pain memory)

脳は“痛みの体験”を記憶します。とくに長期間の痛みは、

「この動き=痛い」

「この状況=怖い」

という条件反射をつくります。


本当は治っているのに、脳が「また痛くなるかも」と身構えて、実際に痛みを再現してしまう

これを「神経可塑性による記憶性疼痛」と呼びます。

【文献】Apkarian AV et al. Human brain mechanisms of pain perception and regulation in health and disease. Eur J Pain. 2005.


🌪「脳の誤作動」=気のせいではない!

これは精神的な“思い込み”ではありません。


神経科学的に観察されている“実在する脳の現象”です。


脳画像研究でも、慢性痛患者の大脳皮質には痛みに関連する領域の過活動

再構築(可塑性変化)が見られています。


つまり、「あなたが感じている痛み」は、実際に“脳で起きている現象”なのです。






💡じゃあ逆に、“痛みがやわらぐ”とどうなるの?


  • 痛みが減ると、動けるようになる

  • 呼吸が深くなって、自律神経が安定する

  • 少し外出できる

  • 「できた」体験が自信になる

  • 「もしかして、変われるかも」と思える


→ つまり、体の回復が、“心の回復”の土台になるのです。



👐オステオパシー施術が“心の底”にも効く理由

当院で行っている手技療法では、痛みの根本原因を筋膜・神経・骨格レベルで調整していきます。


こんな症状がある方には特に効果的です:


  • 慢性的な首・肩こり、腰痛

  • 頭痛、顎の緊張

  • 骨盤のズレによる全身のだるさ

  • 浅い呼吸や胸の重さ

  • どこが悪いか分からない“全身の不快感”


施術によって「痛くない状態」が繰り返し体験されることで、


“健康な感覚”が脳に記憶されていきます。


これが、自己治癒力のスイッチを入れる第一歩になるのです。



💬 実際のお声から


「腰の痛みがなくなったら、動くことが怖くなくなりました」以前より外出できるようになり、人と話す元気が出てきた(50代女性)


「朝の頭痛が減って、気持ちもスッと軽くなる日が増えました」薬では取れなかった“重だるさ”が、体の調整で消えていった(40代男性)



🎯「痛み」は、心の声かもしれない

うつや不安を抱える方の多くが、実は長年、「体の痛みや違和感」を我慢してきたという共通点があります。


それは、心の不調というより“体の叫び”だったのかもしれません。

体をゆるめることが、心をほどく鍵になる。


もしあなたが今、「気のせいだ」と言われた体の不調に悩んでいるなら

一度、「体から心を癒す」方法を試してみてください。




👉【無料ZOOMカウンセリング】・【おためし整体】行っています。

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